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南関東A1クラスのローテーションは?~ロンコーネ移籍!南関東の重賞路線を改めて検証~

一口馬主研究会

ロンコーネが南関東・大井競馬へ移籍することになりました。
獲得賞金からA級クラスからスタートすることになりそうです。
そこで、南関東のA1クラス、重賞路線はどのような体系になっているのか改めて確認してみました。

南関東競馬は地方競馬の中でもトップクラス

当たり前といわれてしまえばそうなのですが南関東競馬は、地方競馬の中ではとびぬけてレベルが高い地方競馬です。

JRA>>>南関東>>>>>その他地方競馬

といった様相でしょうか。
その他の地方競馬場でC級あたりで5~6勝して、南関東に移籍してきた馬で、C級上位~B級程度で行ったり来たりするイメージです。
そして、南関東のA1級でも、交流重賞に出走するレベルの馬はJRAのダートオープン馬と勝ち負けできるような馬がいる時があります。
過去には、アブクマポーロやフリオーソといった生まれも育ちも南関東で種牡馬にまでなった馬もいます。
もっと昔には、ハイセイコーは大井からデビューしてJRAに移籍、今のグレードでG1まで勝ちました。種牡馬としてもJRA重賞馬を多数輩出しました。
地方競馬の南関東エリアは、東京近辺のエリアを指しますから、馬券ファンも多く売り上げも大きいため自然とレースの賞金などもほかの地方競馬と比べても数倍大きな賞金になりますから、当然それだけ有力な馬が集まります。
一口馬主の競走馬でも、今回のロンコーネのようにファンドを維持したまま南関東へ移籍し、A級目指して頑張るという競走馬も増えてきました。シルクホースクラブは南関東の重賞を勝つような競走馬を輩出。地方競馬でもファンドは成立するというのを見せつける格好になりました。
それでも、少し前までは、JRAの2軍といった位置づけのように扱われ、JRAで通用しなくなった馬が移籍してくるケースがほとんどでしたが、ここ最近は、意識的に南関東に所属させてのデビューという形をとる馬主も増えてきました。キャロットクラブやYGGあたりは新規募集時点で南関東所属予定として募集をかける馬もいるほどです。
血統面でも馬体面でも実際の走法をみても、ダートで走りそうというのでであれば、土日しか開催がなく、そのうちの約半分は芝のレースを組むJRAよりも平日に3日~4日と開催し、全てのレースがダートである南関東のほうが出走機会に恵まれます。未勝利・1勝Cあたりならまだましですが、それ以上に出世していくとじわじわと出走できそうな番組が減っていきます。
ましてや力のあるダート馬なのであれば、地方に所属していてもJRAに所属していても、出るレースはほとんど同じで地方交流重賞か、フェブラリーS、チャンピオンズCになっていきます。したがって、本当に強いのであればどこに所属していても向かう先は同じになります。

ロンコーネのクラスはどうなる?

現状では移籍が決まったばかりで、今わかっているのは所属厩舎だけです。
怪我をしたわけではないリフレッシュ放牧ですから早晩大井の厩舎に入厩するでしょう。
その際に、ロンコーネの所属クラスがわかります。

南関東競馬で5歳の前期は、獲得賞金が4200万円以上でA1クラス(最高峰クラス)になります。
netkeibaで確認できるロンコーネの獲得賞金は4200万を少し上回った数字でカウントされています。

この賞金をもって素直に編成されるのならA1級になると思われますがあまりのぎりぎりのラインというのを考えると1つ下のA2クラスに編成されてもおかしくはないのかもしれません。
そのあたりは機械的に振り分けるのか、ある程度の審査のようなものがあるのか次第だと思われます。
どちらにしても、A級からのスタートになりそうですね。

出走ローテーションはどうなる?

仮にA2級からスタートだったとしても、今のロンコーネならおそらくあっさりとA1級まで出世してくると想定されます。
南関東のクラス編成は総獲得賞金額によって編成が決まります。
JRAの場合は勝鞍ですから、ロンコーネはここまで3勝しているので3勝Cという格付けでした。この3勝Cというのがこれまた非常に番組も少なくて、出走機会に恵まれないクラスです。
4勝目を挙げてオープンになればオープン特別・リステッド競走・重賞、そしてダートなら地方交流重賞がありますから、意外にいろんな番組を選択できるのですが、3勝Cだと、芝・ダート、そして短・中・長距離、ロンコーネの場合は、ダートのマイル~1800m程度のレースを選びたいところでそうなると月に1~2回程度そして、少ないので同じような適性の競走馬は同じレースに登録してきますから同格の競走馬たちで出走枠の取り合いです。
当然非抽選除外も増えてきて、まともなローテーションでのレース選択はかなり厳しいクラスでもあるのです。

そんなロンコーネですが、南関東でA級からスタートできそうな理由は、JRAで3勝しかしていませんが、その3勝目、2勝Cを勝ちあがるまでは、最低3着で1着と2着しかないというほぼパーフェクトな成績でした。
同じ3勝Cの競走馬でも賞金額にしたら結構稼いでいる競走馬なんです。
南関東レースに出走し仮に勝てなかったとしても、掲示板に乗るような、勝ち負けするような成績を収めていれば早晩A1に出世しますし、定着するでしょう。南関東の格付けは勝利数ではなく獲得賞金額で決まりますから勝っていなくても賞金が一定金額積みあがってこれば昇格します。
そんな中でA1クラスは最上位クラスですから、JRAでいえばオープンクラスということになります。

そのうえで、A1クラスになると、一般的なオープン特別から、南関東重賞あたりのレースに出走することになっていきます。
特別レースは直前にならないと番組がわかりにくいので、本記事では重賞の予定を見ながらロンコーネの今後の出走予定を考えてみたいと思います。

前期は、かしわ記念が大目標?

ここまでのロンコーネの競走実績から見ると、東京D2100mは少し長かった印象があります。
だからと言って1200mになると少し忙しいかなという印象。
1400~2000mくらいまでが距離的な面ではいいのかなと思われます。
そこから逆算すると、もし出走が叶うのであれば、5月4日船橋競馬場で開催されるかしわ記念(Jpn1・1600m)というのが前期で考えうる大目標という形になろうかとおもいます。

当然現状の獲得賞金では出走は厳しいですので、優先出走権が割り当てられるレースで出走権をとってくるか、ほかの出走予定の馬よりも獲得賞金を稼ぐしかありません。
現実的にはまずはかしわ記念より前に、地方限定の重賞を勝つくらいの活躍を見せないと出走はかなわないわけですし出走したところでどん尻でしょう。期待を持ちたくなるような競走成績を出すにはやはり重賞の勝ち負けというのを何戦か積み上げたいところですね。

そういった視点で番組を確認してみると、3月16日船橋で開催される京成盃グランドマイラーズ(S2→南関東の重賞で南関東G2といった感じのレース)あたりに出走できれば面白いところだろう。
今回ロンコーネは大井競馬所属となったので大井で使いたいというのであれば3月9日フジノウェーブ記念(S3)あたりもいいかもしれないですね。
なにせ、現状でリフレッシュ放牧中(1月20日現在)なので、早くて2月の入厩。
クラスがクラスですから少し余裕をもって出走するとしたら早くて3月といったところだと考えています。

かしわ記念が5月4日ということは、順調に進んでいれば4月20日のブリリアントカップ(S3)あたりにでも出走させたいかもしれないですね。

このあたりのレースに出走が叶うようなら、5月以降は、マイル~2000mあたりの重賞はたくさんあります。

ロンコーネは通用するのか?

南関東限定重賞を確認しても、ロンコーネに合いそうなレースはたくさんあることがわかりました。
ただし、出走ができても競走成績が伴わないのではお話にならないのです。
さて、はたしてロンコーネは南関東の重賞で活躍できるのでしょうか?

こればっかりはやってみないとわからないというのが正直なところではあります。
相対的な比較をしてみたいと思います。
ロンコーネのが出走していた2022年11月の晩秋S。勝ち馬がディクテオン。
この時はロンコーネは初めての2100m戦で、少し距離が長かったのかなといわれたレースでした。
このレースで勝ったディクテオンは、23年の東海S(JRA/G2)で勝ち負けを期待される人気馬になっています。
ロンコーネは距離的な面の適性があっていればこのメンバーでももう少しいい走りができそうな感じがの9着でした。
そういったところからも適性が合っているレースで展開が向けば、JRA重賞でも掲示板入りできる可能性もある程度の能力と考えてもいいのかなと思っていて、そうであれば南関東限定の重賞なら十分勝ち負けの可能性もあるのではないかと思います。

ただ、その重賞への出走をかなえるためにも、3勝Cで勝ちあがりオープンクラスには出世したかったのですが、JRAの3勝C、ダートでマイル~1800mあたりに適性がありそうと考えたとき、番組も絞られること、レース数も少ないので毎回出走可否を気にしなければいけないことなどを考えると、確かに南関東へ移籍したほうが自由にレースを選択できる気もします。

ファンドとして見たロンコーネの南関東は?

ロンコーネは競走馬を使ったファンド(金融商品)です。
一番の目的は競走馬が稼いできた賞金をもとに配当を渡すことです。
一番大きな目標はファンドとして、100%以上のリターンを実現することです。
一口馬主DBで確認ができるJRA出走全ての獲得金(出走手当も含む)を出資金を基準にしたリターンが693%、約700%となります。
こちらの基準となる出資金には預託料や保険料を組み入れていない数字なのですべての投資金が7倍になったわけではありませんが、それでも十分、100%以上は回収できている数字ではあります。

そして、そのあと南関東に移籍したことで、JRAと違ってくるのは、

  • 預託料が安くなる
  • 出走機会が増える(JRAのようなローテーションではなく月何回走るかみたいなローテーションになってくる)
  • レースの賞金が安くなる(といっても南関東A1なら、1着賞金500万円級)

大きく分けてこの3つが考えられます。
ただし、この3つというのはファンド上は非常に重要な要素で、賞金が安くなった分かかる費用(預託料)も安くなる。
そして、ロンコーネの場合は、南関東のA級(どんなに悪くてもB1スタートと考えられます。)だろうから、賞金が安くなるといっても、1着なら300~500万くらいにはなりそうなレースに出走できる。
すでに回収済みの競走馬だから、賞金を持ってくるだけ得になると考えるのなら出走機会が増える地方競馬、その中でも賞金が高いといわれる南関東は悪くない選択でしょう。

ファンドという面で見たら、今回の南関東移籍はいい選択だと思います。さらなる収支向上が狙える可能性が高いと考えられます。
まだ完全に力が落ちたわけではないであろうこのタイミングです。
地方競馬で5歳馬ならまだまだ若いといわれる部類ですし、先般JRA調教師のコメントからさらに成長したのではないかというコメントもありました。

大井からチャンピオンズCの勝馬が現れるかもしれませんね。

昔、地方競馬、盛岡・水沢所属馬にメイセイオペラという馬がいました。
確か当時は地方所属馬が初めてJRAのG1を勝ったんではなかったかと思います。
そして私も狙い撃ち単勝1点勝負で見事的中したのを昨日のことのように思い出します。
ロンコーネは過去にJRAに所属したという経歴にはなりますが、これからはJRAのレースに出走すれば□地(カクチ)といわれる、地方所属馬になります。
カクチがG1を勝った!といわれるような馬になってほしいと願います。

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