アーモンドアイ、ロードカナロアを知っていますか?
古くはオルフェーヴル、ステイゴールドを知っていますか?
これら、時代を彩ってきた名馬たちはみんな一口馬主クラブ所属の競走馬たちです。
もちろんたくさんいる中のほんの一部ではありますが、G1を勝つような馬の権利を一口買うことができるのが一口馬主、一口クラブというものです。
一口馬主制度の楽しみ方は千差万別です。しかし、たのしい面がたくさんあります。
一口馬主のたのしいところを3つご紹介したいと思います。
賞金がもらえる
私は3つのたのしいところの中のこの賞金に重きを置いて出資馬を決めています。
そうです。一口馬主は、馬主ではないのですが、疑似的にとくに【お金】の面についてはほとんど馬主同様の扱いを受けることができます。
それは、まず入金の面で、自分が出資した競走馬の活動によって得ることができた金銭は、出資者に割り振られる仕組みです。
もっと簡単に説明すれば、レースに出走して獲得してきた賞金類は基本的にクラブ運営側の手数料を引いた残りを出資口数に応じて割り振ります。
今主流の一口クラブの割口数は大体400~500口で、ようは、400口のうち1口持っている馬が手数料を引いて400万円の賞金があるとした場合、1口当たり1万円もらうことができます。
これは何ももらう方だけではなく払う方も同じです。
馬代金が2000万円の馬の場合、400口募集なら1口5万円です。
調教師に預託している預託料が月に40万かかったとしたら1口1000円払わなければいけません。(実際はJRAだと、月に60~80万程度かかります。)
収支面でプラスにするというのはかなり大変だと思います。
プラスになる馬は必ずいる
日本の競馬特にJRA(日本中央競馬会)は、賞金が世界的に見ても高額であることはかなり有名な話です。
未勝利戦、要は初めて勝利した1勝目で500万円以上の賞金が獲得できます。
仮に、馬代金が500万円以下の馬で1勝すれば、もう馬代金はペイできます。
あとは預託料などです。2勝もすればもうその馬はプラス収支でしょう。
そのくらい賞金レベルは高く、回収しやすい環境です。
また、JRA所属の競走馬で、未勝利で引退していく馬は約半分。
年間1万頭前後デビューするといわれているJRAでは、実に約5000頭前後は1勝はできます。
私はこの1勝できるかどうかを血統というファクターから見極めして出資しようと思っていまビッグデータ解析を行っています。
そんな中で、必ず一口クラブの募集馬の中でも支払ったお金以上に稼ぐ馬がいるはずだと思っています。
回収率100%以上というのは決して重賞を勝たなければいけないわけではなく、募集価格が安ければ先述のように1勝で元取りということもありますので、世間一般の人から見たらきいたことが無いような条件戦クラスでも、自分にとっては馬主孝行な財布に優しい馬になるかもしれません。
馬券という観点から見たら全然役に立たない4~8着の常連のような馬は馬主にとってはクラス昇格せずにコツコツ賞金を積み上げるいい馬だったりします。
競馬の見方が変わるかもしれないくらいのことですね。
夢
ほとんどの一口馬主オーナーはこれです。夢です。
オルフェーヴルは、牡馬クラシック3冠馬となった名馬です。
こんな馬の、一口とは言えば馬主になれたことほどの名誉は、競馬の世界ではほかにないでしょう。
また、三冠馬にまでなったうまですから、種牡馬になる際のシンジケート総額もとんでもないでしょう。
オルフェーヴルは、サンデーレーシングの馬でしたから馬の分割は1/40です。
募集代金は一口150万円。
獲得賞金は13億でなんと一口当たりの割数は3000万円を超えています。手数料を引かれても2000万円以上は振り込まれてきたはずです。
もう、家を建てるレベルですね。
賞金だけではなく、ダービー馬の馬主(一口ではあるが)です。有馬記念優勝馬の馬主です。
こんな誉なことはありません。
オルフェーブル1頭ではない!最近の一口馬主はやばい!
つい一昔前は、G1を勝てるレベルの一口馬主クラブは社台RHしかなく、社台RHは40口募集でかつサンデーサイレンス産駒など高額な馬が多く、一口の代金が車一台レベルだったので、庶民が趣味で始めるレベルではなかったのです。それが、最近は社台グループがキャロットクラブを傘下に収め、シルクRHもほとんど社台グループとなり、社台グループ自身も、社台RH、サンデーレーシング、G1サラブレッドと、直轄運営クラブ3つあります。
社台グループ系と目されるのは、社台RH、サンデーR、G1サラブレッドの直轄3クラブに、キャロット・シルク・ウィン(が社台系になりつつあるという噂)・グリーン(社台にヘルプを願い出たという噂)が社台系といわれています。
実際これらのクラブで現在のほとんどのG1をにぎわしており、勝てなかったにしても人気馬、2着~入着に必ず一口クラブが入っているというのが現在の状況です。
そんな中で、ここ近年の著名な馬はほとんどが一口クラブといってもいいくらいですね。
シルクが生み出した名牝アーモンドアイを筆頭に、リスグラシューや、サートゥルナーリアはキャロットクラブ所属馬です。
一口権利を持っていると口取り式でロープを持てるかも?
レースが終わった後の表彰式で、サラブレッドのハミに付けたロープを馬主や調教師が握って記念写真を撮っていますが、一口馬主クラブのほとんどは口取り式の参加を募集しています。
大体20人程度ですので抽選となりますが、ダービーで勝ったときなどに当たったら、一生の記念になりますよね。
一口馬主クラブはそんな夢も膨らみます。
仲間
例えば、アーモンドアイ。G1を勝つごとに、祝勝会が都内の大きなホテルで開催されていました(現在は新型コロナウィルスの影響で集まりそのものを中止していますが。。。)。
祝勝会に参加するのは、管理調教師、騎手、クラブ関係者に一口権利を持つ仲間たちです。
同じ馬の権利を持つという、よく似た思考の持ち主でもあるので意気投合することも多いそうで、大変楽しそうですね。(私は始めたばっかりなのでまだ祝勝会が開催されるような馬に巡り合っておりません)
つぎに、大体どのクラブでもやっていますが、見学ツアーです。コロナ禍が収束してこればまたツアーも再開されるでしょう。
ようは、北海道に出向き、募集馬たちを肉眼で見ることができるツアーです。
北海道旅行を兼ねて参加される方も多く、また、いつものメンバーもたくさんいるそうで、そういう仲間と盛り上がることもできるそうです。
そういう同じ思いを持つ仲間と一緒に時間を共有できるという楽しみもあるようです。
巣ごもり推奨される今だからこそ一口馬主
一口馬主は、もともと馬主ではないので、馬に直接会いに行けるものではありません。
新型コロナウィルスの影響で外出自粛をしている昨今です。
家にこもって何をやるのかという話になりますね。
ぱちんこはぱちんこ店に行かないと基本的にはできません。
ゲームなどもありますが、やはり実機とは違います。
マージャンもしかりで、ゲームでいい人はそれでいいですが、やはり生身の人間と面と向かって打つことが楽しいゲームでもあるので、なかなかリモートで何とかなるというものでもありません。
考えてみたら、競馬はどうでしょうか。
確かに競馬場に直接出向いて目の前で応援するのも楽しいのですが、TVで我慢できるジャンルでもあります。
馬券という視点だけではなく、競走馬のオーナーであるという視点から競馬を見ると、朝の1R目の未勝利戦ですら、自分の馬が出走するとなるとG1並に緊張し気合が入ります。
こんなことが毎週続けばすごく面白くないですか?
だから、私は毎年度産駒を5~7頭程度出資し、3年後には10~15頭ほどが出走できる状態になってこれば月に2~4回ほど出走してくれるのではないかという期待を込めています。
お金のかかる趣味に見えますが、返しもあるので、小遣いの範囲内で巣ごもりを楽しめる一つのジャンルではないかと思います。