サンデー時代に終止符?
キングカメハメハ
種牡馬戦国時代。
サンデーサイレンス直仔が多数種牡馬入りしている時代である。
あの馬もこの馬も、安い種牡馬も高い種牡馬も父の父はサンデーサイレンスという時代だ。
母馬も当然サンデーサイレンス直仔が多い。
重賞級の牝馬はほとんどがサンデーサイレンス産駒だ。
そうなると、ダンスインザダークやステイゴールドをつけるわけにもいかず、そうなると自然と、非サンデーの非ヘイルトゥリーズン系に流れるのが自明の理だ。
そんな間隙を突いた格好で浮き出てきた種牡馬は3頭。
キングカメハメハ、シンボリクリスエス、クロフネの3頭だ。
とくにキングカメハメハは、キングマンボ・ミスタープロスペクター系という、この時代でいえばあまり流行していない系統の血で、要はどんな肌でも合わせやすい血統だったのだ。
キングカメハメハの戦績は、なかなかのもので、NHKマイルCからの日本ダービーという、新しい路線からダービーを勝ち上がった外国産馬だ。
距離適性的にはマイルから2000mくらいを得意とした競走馬だったしキングマンボは血統からマイル前後を得意としそうだということだったが、キングカメハメハはじめエルコンドルパサーなど、意外に2400mというクラシックディスタンスもつよかった。
また、エルコンドルパサーもだが、ダートも得意としたため種牡馬としてはまさに万能血統だった。
産駒としてはアパパネが牝馬三冠を達成、同期牡馬にローズキングダムがおり、この2頭は2歳時に阪神JFと朝日杯FSを勝っており牡牝ともに最優秀2歳馬となる。牡牝最優秀2歳馬同時獲得した種牡馬は、実はテスコボーイ以来で実に35年ぶりの快挙だった。