ドウデュースは史上三頭目の秋古馬三冠?
まずは、圧倒的1番人気が予想されるドウデュースの取捨。
秋の天皇賞、ジャパンカップと秋古馬中~長距離戦線を2連勝したお馬さんだ。
そもそも、秋の天皇賞・ジャパンカップ・有馬記念と同年に3連勝したいわゆる秋古馬三冠馬は、過去にはテイエムオペラオーとゼンノロブロイの2頭しかいない。しかもどちらも4歳時点での成績なので5歳での達成なら史上初となる。
また、秋の天皇賞、ジャパンカップと連勝し有馬記念で負けた馬といえばスペシャルウィーク。
負けた相手は平成のマルゼンスキーと称されたグラスワンダー。
しかも数センチ差の負けであった。
ちなみにこの時は私は馬連でスペシャルウィークとグラスワンダーの1点買い。
これしかないというレースだったので。。。
さて、話は今年の有馬記念、ドウデュースに戻る。
昨年の有馬記念を勝った時は私的には衝撃でしかなかった。
日本ダービーの勝ち馬で、その後勝ち切れなくなる馬は数知れず、タヤスツヨシやエイシンフラッシュ、ウィニングチケット、サクラチヨノオーのイメージが強く残るので、昨年の有馬では、ダメだろうと思っていた。
しかし、ドウデュースはまさに横綱相撲といった勝ち方で有馬記念を勝利。その翌年、春は振るわなかったが、秋は天皇賞秋、ジャパンカップと、古馬中距離戦線の最高峰レースを連勝する。
しかも、天皇賞秋は帰宅部のような体つきでの勝利だったということで、ジャパンカップを挟んでいるとはいえ、今回の有馬記念はピークにもってきていてもおかしくないだろう。
天皇賞秋とジャパンカップを同年に勝利している馬は、スペシャルウィーク、テイエムオペラオー、ゼンノロブロイ、アーモンドアイの4頭だけ。
アーモンドアイは、2020年に天皇賞・ジャパンカップと勝ったが、有馬記念に出ずそのまま引退している。
同一年に天皇賞とジャパンカップを勝つというのがいかに至難なのかというのがよくわかる。
ましてや、そこに有馬記念までとなると、相当ハードルが高い気もするが、天皇賞とジャパンカップを連勝してくるような馬は、とんでもない歴史的な名馬であるということだ。
天皇賞秋と有馬記念を同一年に制覇した競走馬は、シンザン、テイエムオペラオー、ゼンノロブロイ、エフフォーリア、イクイノックスとなる。
シンザンはグレード制導入前の実績だし、当時はジャパンカップというレースがなかったので、何とも言えないが、もし、ジャパンカップに相当するレースがあったら強かったんじゃないかと思われる。
テイエムオペラオーとゼンノロブロイはジャパンカップも勝って秋古馬三冠になっている。
エフフォーリアとイクイノックスについては、その年にあえてジャパンカップには出走していない。
出ていたら強かっただろうと考えられる。
最後にもう一つ。有馬記念を連覇した競走馬。
スピードシンボリ、シンボリルドルフ、グラスワンダー、シンボリクリスエスの4頭。
オルフェーヴルとオグリキャップは隔年で2勝していて連覇にはなっていない。
これらの条件を総合してドウデュースの取捨を考える。
テイエムオペラオーやゼンノロブロイのような秋古馬三冠となって歴史的な名馬となるのか。
24有馬記念で引退が決まっているのでここまでの成績でどこまでの名馬となれるかなのだ。
有馬を負けたとした場合、朝日杯FS、日本ダービー、有馬記念、天皇賞秋、ジャパンカップとG1を5勝した名馬となる。
秋古馬三冠となれば、G1を6勝の秋古馬三冠馬でダービー馬の【歴史的】名馬となる。
さて、どちらだろうか。
種牡馬になった際のことを考えると、ドウデュースの父はハーツクライ。サンデーサイレンス系の中でも晩成の傾向が強く、距離も長く持つイメージの系統だ。
サンデーサイレンス系でいえばディープインパクト→コントレイルという流れと、ブラックタイド→キタサンブラック→イクイノックスという流れの2つが2大主流といった中、ステイゴールドから、ゴールドシップとオルフェーヴルという流れでG1級も輩出している。
現役時はディープインパクトに国内で唯一土をつけたハーツクライ。その系統が途絶えるのも面白くない。
ハーツクライ産駒で種牡馬として活躍し始めたのスワーヴリチャードがいるが、もう一頭くらいハーツクライ系統で強力な種牡馬が欲しいところ。
種牡馬としてはすでに引退しているハーツクライなだけに、最後の後継種牡馬はドウデュースにしかならないだろう。
そう考えると、私はこの有馬記念はドウデュースが勝って【歴史的】名馬となり、種牡馬入りするのが望ましいと考える。
と、いうことで、12/19時点での本命は【ドウデュース】であるとここに書き記します。