かねてより開発している新EAにつきまして、現在、バックテストおよびフォワードテストを行っています。
新EAのコンセプト
新しいEAは徹底的に決済ポイントを探るEAとなっております。
3段階に分けたトレ―リングストップ
トレ―リングストップを主体に決済を行うEAなのですが、EA製作系ソフトでは単調なものしか作れないため、自作しました。
総利益が10pips未満の場合95%の下落で決済
こちらは、10pipsの利益に至らない前に下落が始まった場合最高利益から95%減少した時点で決済してしまいます。
こちらは利益を追わず早々に決済してしまうことで、積み下ろした荷にならないための施策です。
もちろんその後思惑通りの進行をして決済しなければ利益を獲れたのに。。。というトレードもたくさんありますが、残したことで逆行してしまってナンピン地獄になることがそこそこあります。
これこそ、利小損大の典型なので尊大にならないように摘み取ってしまいます。
10~100pipsまでは利益に応じた減少率で決済
例えば最高利益30pipsを計上した場合、100-30=70%の下落とします。
60pipsが最高なら、100-60で40pipsの下落で決済します。
100pips~は10%下落で決済
100pipsまで登ったら下落率10%と固定化して決済。
そこまで利益を積み上げたらもう決済したいという意向です。
損切ポイントも作ってあります
利益のみ追及するようなEAは、大変負担が大きいのであるタイミングで損切辞さずの決済を入れるよう設計してあります。
なので、たまにマイナス決済が生じます。
マイナス決済後は、マイナス分をカバーするよう投下ロットを調整
マーチンゲール法ではありませんが、特殊な計算により、投下ロットを上乗せする場合があります。一定以上のマイナスが計上されないと発動しません。
両建て時は計算して投下
例えばSellに10lotほど入っている状態でBuyを1Lot入れてもそこまで効果はありません
だからと言ってSellに対応して10Lot~20Lot入れてさらに反転したら目も当てられません。
両建てになりそうなときは投下ロットを計算し、最適なロット数を投入するように設計しました。
マルチ通貨対応
私のポリシーは、良いEA、カーブフィッティングではないEAはほかの通貨ペアでも走る(利益を出せる)というのがポリシーです。
今回のEAもマルチ通貨対応をもちろん狙って設計しています。
いま様々な通貨ペアでバックテストを行っています。
複数通貨ペアのポジションをまとめてトレ―リングストップ
マルチ通貨トレードは独立したトレードではなく、すべての通貨ペアトレードの収益状況を見ながら運用します。
例えばある通貨ペアでトータルマイナスが発生しているが、別の通貨ペアではマイナスを取り返してすべての通貨ペア合計してプラスを計上できるほどの利益が上がっている状態だった場合に、すべての通貨ペアを合算して計算し、トレ―リングストップで最高利益を狙いながら全通かまとめて決済する機能を実装しています。
前通貨ペアでのトレ―リングストップというのが味噌です。
この際には、各通貨ペアのEAで決済が入らないよう設計してあります。
とある通貨ペアでのマイナストレードはほかの通貨ペアにも影響する
マイナスが生じた場合、マイナス決済を出してしまった通貨ペアだけで責任を持つのではなく展開している通貨ペア全体でカバーします。
そうすることで計上した損失を穴埋めするスピードが速まると考えています。
現在の状況
現在USD/JPYでバックテストを行っております。
たまに小さくかけたように下がっているところは損切が発生した位置です。
リーマンショック、安倍政権の誕生からの一方的な円安、そしてチャイナショックなど様々なインシデントでこの15年、ドル・円は70~125円を行ったり来たりしています。
ポジションを持つルールは一般的なものなので、普通にポジションを持つと一方的な流れになると、途中で必ずつまずきます。
今持つべきではない位置でポジションが入ってしまい、そのポジションをカバーしようとどんどんロットが膨らんでいく構図です。
上記に張った画像のようななだらかな右肩上がりの曲線を描くだけでも2週間かかりました。
ここからほかの通貨ペアでもバックテストを行います
ちなみにまだまだ完成ではなく、ここからマルチ通貨に対応するべくロット数の調整をしていかなければいけません。
バックテストについてはある程度信頼のできるてぃっくデータが2005年~現在なら取得できますので、2005年から2020年5月に至るまでのテストを行います。
15年近くのバックテストで利益が上げられるのならそれなりに信頼できると思っております。
また、今回のEAは一番早いもので1つ前の足を見て判断していますので、バックテストもフォワードテストもそこまで違いが出ないはずだと思います。
トータルトレードのトレ―リングストップはバックテストができない
残念ながら、全トレードのトレ―リングストップについてはマルチ通貨を同時にバックテストできないためフォワードテスト上で行うしかありません。
システム的な決済とかそういう面は大丈夫なのですが、どのくらいの最高利益でどのくらいの下落で決済を行うのがベストなのか。これが測れていませんやってみて大体このあたりか。。。という点を見つけるしかありません。