2019年末にかけて、いよいよ当方が製作したEAがまともに稼働し始めました。
ここまでの経緯を解説いたします。
魔法の方程式とは
当方が製作したEA~魔法の方程式~は、為替相場で、イレギュラーに反転する場所を狙い、揺り戻しを刈り取るようなEAです。
長時間足では順張方向で、短期脚では瞬間的な逆張りという感じの位置でポジションを入れます。
もちろん、そのままトレンドが転換し逆方向に進行することもありますが、勝率と追い上げでトータルプラスにもっていくプログラムです。
EAの重要なポイントは決済
ほとんどの方の場合、意識するのはどのタイミングでポジションを持つか。。。だと思います。
しかしながら、私が目指すのは、【どのタイミングで決済を行うか】です。
なぜなら、一般的なトレードルールであればどのポジションで持っても大して変わらないというのが私の見解です。
例えばTP/SLともに100pipsという設定をするのを前提に、様々なルールでポジションを持ったとします。
そのほとんどの場合、どんなルールで持っても、TP要は、勝率は50%未満で、46~49%程度で推移します。
50%に満たない分はスプレッド幅分です。スプレッドが大きい証券会社を使えば使うほど勝率は50%から離れていくと考えてもいいです。
これが、一般的な人間の思考で考えられるトレードの限界です。
もちろん、とんでもないアイディアが出てきて、勝率が50%を超えるトレードルールを構築できればそれだけで収支はプラスに向かうでしょう。
しかし、私にはそんなすごいものは作れませんでした。
そんな中で、私が考えるのは、限りなく(どんな時でも安定して)50%に近いトレードルールを持ったうえで、決済のタイミングをずらすことで収支をプラスにしようという試みです。
TP/SLが状況に応じて変動すればいいのですが、TP/SLを使うと収支履歴をEAに取り込むのが少し難しいため疑似的なTP/SLを設定して、TPはより大きく、SLはより小さくなる位置で決済をするようにプログラムを仕掛けました。
魔法の方程式で、厚く張るときは厚く張る
とはいえ、今回は勝てるトレードだと、わかるわけではありませんので、連敗すればするほど厚く張るようにプログラムを組みました。
また、連勝している場合も同様にどんどん上乗せしていくようにプログラムを行いました。
これではただのマーチンゲールなので、ひとアイディアを。
ある一定の累計損失が計上された場合、全体の収支データに累計損失を組み入れたうえで、現状行っているそのプログラム上では累計損失を0と、りセットをかけます。
そのうえで、トータル収支データの損失額がある一定量になった場合、一つの口座で運用しているトレードペアの数で割った累計損失額を現状の通貨ペアに組み入れます。
例えば3通貨ペア(要は運用3本)で運用している場合で、ある通貨ペアで1万円の累計損失を計上したので、いったんトータル収支プログラムに1万円を割り振ります。
そして、その1万円を3通貨ペアで割って、3333円を各通貨ペアの累計損失額として計上し、そこから資金計算を行います。
こうすることで、調子のいい通貨ペアに収支のマイナス分を少し振っていくことで、調子の悪い通貨ペアだけがどんどんと投資ロットが膨らまないようまんべんなくならせるようになりました。
あまり同時運用を増やすと、全体の資金が少なく、ロットが小さくもなりますので、7通貨ペアくらいがベストだと判断しています。
ここまでの流れ
夏あたりにベータ版が完成し、2か月ほどデモ口座で運用しておりました。
その時点で2か月で30%程度の利回りを達成し、これは本物だと感じたため、本番口座でも運用を開始しました。
しかし、そのタイミングが大変悪かったようで、そこからの2か月はマイナスの連続でした。
デモ口座の方はスタートから3割UPしてからのマイナス突入だったので、11月末時点での累計は―20%でした。
+30%からの―20%なので、数字の差し引きだけでも―50%近くになった計算です。
これが、本番口座では0からのスタートでそこからマイナス連続でしたので累計損失が―50%まで行きました。
これはダメだ。。。と思ったのですが、本番口座とはいえまだまだ本気で入金していないタイミングだったので、0円になってもいいからこのEAの行く末を見守ろうと決めた矢先でした。
12月から事態は好転連日のプラス収支に
なにが理由だったのかも大体つかめているのですが、とりあえず流れとしては12月に入ってから、ひとが変わったようにプラス収支が続きます。
ほぼ1か月間連日プラス収支が続き、実に-50%から、-30%くらいまで盛り返しました。
総額がスタートの半分になってしまったというのは、複利のEAの場合、投下ロットが半減することを意味しますのでもうほとんど壊滅状態なのですが、先述の資金ならしプログラムのおかげでそこまでひどい状態にもならず、徐々に盛り返し始めたというのが現状です。
なぜ12月から好転したのか
と、言うより、2019年の秋は為替市場においては100年に一度くらいのレベルのとんでもない時期だったと思っています。
後で細かく分析してみてわかったのですが、-50%のうちの-40%分くらいはイギリスポンド絡みの通貨ペアで計上していました。
具体的にはGBP/JPYと、GBP/USDです。
この2つの通貨ペアでマイナス計上の八割近くを出していました。
仮にこれが無かったら、残り2割の-10%もほかの通貨ペアでカバーしながら推移するのでプラスマイナス0程度まで戻せていたと想定されます。
ポンドはここ2~3年全くダメなんですね。
どうダメなのかを、解説します。
ここ数年のポンドはすべてのセオリーの反対に走る傾向
ボリンジャーバンド、RSI、MACD、etc...様々なインジケータがありますが、順張りで行こうが逆張りでいこうがことごとく逆に走るのがGBPでした。
それもこれも、すべてブレグジットといわれる、EU離脱に関する懸念から、方向感を失い、下がればさらに下がる、上がればその倍下がる。そう思ったら突然反転する。というのを繰り返しました。
為替市場にはたくさんの投資家が集っていますから、ここが底だろうという位置で買いを入れます。さらに買いを入れる人も増えて、ますます下がっていく。そして、あきらめて損切すると反転する
という市場状況でした。
それが、先のイギリス総選挙で、良くも悪くもEU離脱推進派が圧勝といえるほどの勝利をおさめ、これにより、方向感が明確に出たことで、ポンド相場の方向感も明確に出たことが、当プログラムに吉と出てきたのです。
先に示したように、私はポジションを持つタイミングは、一般人以上のことができないため、要は、普通の人の思考でポジションを持ちます。
下がったら買う、上がったら売る、上がりそうならかって、下がりそうなら売る。順張り・逆張りのセオリー通りです。
ようは、セオリーが通用しない相場がかなり長く続いたためごく一般的なトレードルールではポンドは攻略できなかっただけのことです。
それが、セオリー通りの戻ってきたので好転しました。
今後の展望
基本的に通貨ペアは先進国通過を中心にあまり大きな変動をしない通貨ペアが多いので、方向感が出てしまえば、あとはどんどん積み上げていくのみだろうと思っています。