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ECショップ開店希望者必見~ネットショップで販売する商品を探すコツ~

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ECの運営コンサルタントをやっていると、EC店長さんからよく相談を受けることの一つに、
【もう少し販売商品を増やしたいんですけど、どうすればいいですかね?】
という、相談を大変よくいただきます。
なんでそんなことができないの?とお思いでしょうが、ぜひ以降もお読みください。

案外と簡単ではないネットでの商品販売

もともと実店舗を持っている方が、インターネット支店のようにECに参入してこられた場合に、今回の問い合わせを非常によく受けます。
最初の頃は、こう思っていました。

お店で売っているものをネットで販売されればいいんじゃないのでしょうか?
だって、お店で売れると思って仕入れた商品なんですよね?ネットの先で見ている人も同じ人間です。
お店で売れるのなら、ネットでも売れるでしょう?

と、いつも思っていました。
しかし、実は実店舗とネットショップの事情が少し違うため、売りたくても売れない場合が結構あるようでした。

1.送料の問題

まず一番多いのが送料の問題です。
例えば実店舗で1000円で販売しているTシャツがあったとします。お店では価格も手ごろで妥当で、いいよねと、みんなが買っていくような商品です。
よし、なら、ネットでも売ろう!と出品しても、1000円で販売してもいいのですが、ここにプラス送料がかかってきます。
1000円送料込みで販売していては利益も上がらないと思われます。

現状の小包運賃

Tシャツなら小さいサイズで送れるとしても小包として発送すると、それでも500~700円程度かかります。
全国一律料金の日本郵便のレターパックでも500円かかります。
ということは1000円で販売したとして、せめて送料は原価でもらいたいとした場合送料でよくて500円は加算しなければいけません。
1000円の商品なのに、送料500円って。。。と、お客さんならずとも店長でさえ思ってしまうのです。
もちろんメール便系の発送方法がありますが、今はどの運送業者も年間500~1000以上の発送見込みがないと、契約もしてくれません。
今新規で開設したECショップで年間500発送を確信をもって行けますといえる方はなかなかいません。
じゃあ、送料を無料にする代わりに販売価格を1500円にしちゃえばどうかな?となってくるのですが、これでは2枚買った人は店舗で買った場合と1000円も開きが出てきます。
そうなってくると、店舗の販売価格を合わせるか、ネットの価格を合わせるか・・・となり、そこまで踏み切れなくなります。
なので、店舗での販売価格と送料の問題で簡単に踏み切れないということがよくあります。

2.販売手数料の問題

実店舗の場合、家賃など、固定定額の費用、クレジット決済手数料程度が販売にかかる経費の一つです。
固定定額の部分が大きいわけですあが、固定のため逆に考えればどのくらいの売り上げがあれば経費が賄えるのかもわかりますし、計算しやすいのです。
商品の中にはもう在庫処分で仕入れ値より安く販売する商品もあるかしれませんが、トータルでこのくらいの売り上げがあれば全体として会社の財布の中の現金は支払いを済ませた後でも増えていくという計算が成り立っていたはずです。
それが、ECモールの場合、ほとんどの場合、販売手数料というものがかかってきます。
大手モールであれば10~15%程度が手数料として課金されます。
この手数料は実店舗ではないものです。その代わり、家賃の代わりにあたる出店料は、5000~5万円程度で、実店舗の家賃よりは抑えられる部分ではあります。
また、ECは、これにクレジット販売手数料なども追加で課金されます。
この販売手数料があるおかげで送料の問題の時同様、実店舗と同じ額で販売していると利益が無いということが多々おきてきます。
実店舗でもネットショップでも、自分一人だけが扱っている商品以外は、ほかの店舗さんでも扱っているわけで、無下に販売価格を上げれば、ほかの店舗に流れて行くだけです、ましてやネットショップは身体の物理移動が発生せず別の店舗との販売価格を比較できますので、値段を上げればそれだけ売れなくなる構図は実店舗以上にシビアに出ます。
なので、値上げで調整というのも簡単にはできません。

3.梱包など手間の問題

実店舗で販売しても、袋に入れたりするわけですが、ネットショップの場合、それ以上の対応が必要です。
目の前にお客様がいるわけではなく、運送業者を介してお客様に商品を届けます。
ダンボール、緩衝材、ガムテープなどなど、今まで実店舗では仕入れの時に業者が使っているような資材をお客様に向けて自分たちが用意しなければいけなくなり、また、ネットショップは、エンドユーザ(実際に買って使う人)に向けて商品をお届けするわけですから箱にしても緩衝材にしても、きれいなものを使わなければいけません。使いまわしのダンボールに新聞紙を丸めて緩衝材代わりに...というのは受け取った側の印象が良くないですよね。自然と、自店舗のロゴが入った段ボールを作ったりと、実店舗ではなかった費用、また、梱包の手間というものが増えてきます。
これも、先述した二つ同様行きつく先は費用です。
実店舗の商品との販売価格の問題で悩むこと必至です。

総じると、販売価格の問題で実店舗の商品が売りにくくなる

結果的に、すべての項目は実店舗では存在しなかった経費がネットショップではかかってくることになるので、そのかかった経費をどうするのかで悩んでしまいます。
実店舗を持つ場合、実店舗が主体であって、ネットショップは支店扱いというのがほとんどですから、支店の都合に本店を合わせるわけにもいかず、本店に合わせれば支店はやればやるほど赤字になるというジレンマに陥ります。
そして、結論として、【ネットで販売する用の商品を仕入れれば、こんな悩みを抱えなくていい】という結論に至ります。
そこで、冒頭の【どうすればいいですか?】発言につながります。

ネットショップで販売する商品を探すコツ

ジャンルもありますので一概にすべてにおいてベストといえることはありません。
ジャンルによっては、実店舗で1000円で売っていたとしても、発送の利便性などから、送料合わせて2000円になっていても、ネットの方がよく売れる商材などもあります。
今回はそういう特殊なものではなく、ごく普通の良く起きる問題点を指摘しますのでそれらをクリアできる商品を探すようにしましょうというものになります。

パッケージされた全体サイズを意識する

商品を発送する際に、運送業者はタテ・ヨコ・高さの三方の合計サイズを決めます。
例えば、縦・横・高さが各30cmのサイコロ型のダンボールだった場合、30+30+30=90サイズといわれるサイズになります。
ここに重量を組み入れて運賃が決まりますが、三方サイズが小さければ小さいほど運賃も安くなります。
そして、最初に示したように、運賃は今は上昇傾向にあり、60サイズ10㎏以内で安くて500円、一般の価格で700~1000円程度です。
仮に販売価格で1000円程度の商品にもかかわらず発送梱包サイズが90サイズになろうかという商品の場合運賃が1000円を超えてもおかしくないので、販売価格より商品価格の方が安いという、いったい何をやっているのかわからない状態になってしまいます。

メール便・クリックポストで送れるかどうかはかなり重要なポイント

私はクリックポストを安定的に使っています。
クリックポストは最大サイズが決まっており、まず梱包サイズは、縦横が、A4サイズ以下であること、高さが3㎝以下であることが条件になります。
これであれば全国一律200円以下で発送できます。
この種の発送方法の特徴は原則【ポスト投函】です。対面渡しではなく、相手の郵便受けに投函して発送完了となります。
また、店舗サイドとしても、メリットがあり、クリックポストは郵便ポストに投函できます
集荷に来てもらう必要もなく(大量にある場合、依頼すれば集荷に来てくれます)、物流センターへ持ち込む必要もありません。ポストに投函すればハガキと同様の流れで発送してくれます。
その分お安くなっていると考えてください。
この発送を使える商品かどうかというのは本当に重要です。
例えばハンカチのような薄く曲げることができるものや、お箸のようにもともとサイズが小さいもの、雑誌やカタログの様なものなども収まりますのでいいですね。
アパレルも、折り曲げることが可能なので薄手のシャツなどであれば十分送れます。

販売価格が重要

メール便で送れないサイズなのに、販売価格が安いと先に示したようにへたをしたら送料の方が高いという逆転現象も起きてしまいます。
なので、販売価格があまりに安価なものはネットで販売するのは難しいと考えてもいいくらいです。
基準としてはまず、先述のメール便サイズで送れる場合は別として、メール便で送れないサイズであれば販売価格2000円以下の商品は送料が高くて売れないと思ってもいいでしょう。
よほど特殊な、貴方しか売ってないようなアイディア商品やあなたが作った独自ブランドの超人気商品であれば別です。送料を払ってでも欲しいという人がいるのであればそれでも売れるはずです。
しかしそうではない場合、やはり送料というのは大きいので、送料を気にしないくらいの価格以上のものでないと売れないです。
最低ラインで2000円を超えるもの、できれば3000円以上のものが望ましいですね。
それでもサイズは重要で60サイズ90サイズで収まるようなものならいいのですが、テレビのように大型のものでかつ、販売価格が5000円とかだと、送料が3000円とか1万円とかになってきて同じことになります。
ネットではできれば小さいサイズのものを売る方が買う方も売る方も明朗会計で気持ちのいい取引ができるのかなと思います。

送料無料条件

最後に、送料を別途いただくように設定している店舗の場合、送料無料条件というものを付けることが多いと思います。
5000円以上お買い上げで送料無料とか、1万円以上で無料などです。
これについて、最近最大手の楽天市場が2020年3月中旬より、楽天市場出店店舗すべての送料無料条件を3980円以上から送料無料とすると、発表しています。
ということは、約4000円以上お買い上げされるお客様からは、送料を徴収できないので販売価格から運賃を捻出する必要が出てきます。
また、1000円の商品を4つお買い上げした場合も注文価格は4000円なので送料は無料になります。
仮に、60サイズダンボールにぴったり収まるような商品だった場合、4梱包にして発送するか、60×4で240サイズ1梱包で送るかしなければいけませんよね。
どちらにしても運賃は60サイズ1梱包の時より上がりますので、そういった場合も考えたうえで販売価格を決定しておかないと、複数個買ってくれるお客様が増えれば増えるほど赤字になる可能性もあります。

まとめ

すべてをまとめると、ネットショップで商品を販売するというのは、実店舗と何が違うのかというと、発送・梱包・手数料の三点が経費として掛かってくるということです。
その中でも送料という経費は経費としてショップで飲むのか、お客様に負担していただくのか、店舗のグランドデザインとして掛かってくる点です。送料を店舗で負担する店舗もありますし、送料は別途請求するという店舗もあります。
店舗で負担するといっている店舗は形としては負担しているのですが、それは販売価格から上がる利益の中から送料を負担しているわけで、実質的には販売価格に送料を乗せています。
運送会社が送料を無料で送ってくれるわけではないですし、店舗も、ボランティアでやっているわけではありませんので、会計上はそうなります。
なので、自然と、送料別途必要の店舗より販売価格は割高になるケースがほとんどです。こういったことも含んでグランドデザインです。
そして、最終的に利益を上げるために店舗を展開するわけですから、トータルで利益が上がるように販売価格を設計する必要があります。

なので、私は梱包サイズがA4以下、高さ3㎝以下で、2000円以下で販売して十分利益が上がる商品、欲を言えば送料税込1000円で十分利益が上がる商品を探してたくさん売りましょうとアドバイスしています。

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