日曜日の静寂

静かに。そして、強く生きていきたい。一口馬主とFXと。

ミンナノヒーロー近況~2020.01.28~

近況情報
ミンナノヒーロー近況~2020.01.28~

ローレルクラブよりミンナノヒーローの近況が報告されました。

北海道の育成牧場にいたときからたびたび発生している関節部の腫れについて、エコー検査をしたところ、腱鞘炎という診断がなされたそうです。
両前肢について、軽度の腱鞘炎、右前肢については要注意観察ということです。
幸い、まったく歩けないという状態でもなく軽く運動することはできる程度だそうで、少し調教を緩めて腱鞘炎を回復させることで復帰はできそうですが、さらにデビューが遅れる見込みとなりました。

腱鞘炎について

腱鞘炎はいわゆる腱の周り(そこを腱鞘という。)に炎症を起こし疝痛(痛み)を伴う怪我(病気)です。ヒトでも、ピアノを弾く人、PCを頻繁に使う人、絵を描く人などが良く手の腱鞘炎になりますよね。
馬といっても、基本的な構造は同じですので、その腱の周りが炎症を起こしたような状態です。
この病気の行きつく先は屈腱炎です。屈腱といわれる場所が炎症を起こす怪我ですが、場所が屈腱近くの場合腱鞘炎から屈腱炎になるということも結構あるようです。
これらのけがは、人であれば、絶対安静で固定してしまって、湿布などを貼って炎症が収まるのを待つのですが、馬の場合、動かさざるを得ない面もありますので、回復に時間がかかってしまうこともあります。
また、腱鞘炎の中でも疝痛が伴わない程度のものであれば、しばらくすれば腫れも収まって次第に回復に向かいます。
今回のミンナノヒーローは、現状はそこまで痛みは伴っていないようなので、初期症状なのだろうと思われます。

新馬戦デビューは無理?遅れが確定的になりました

今このタイミングでは、3月で終わってしまう新馬戦にはまず間に合わないかなと思われます。
心配なのは、未勝利戦が終わってしまう8月までにデビューができるのかというのが心配です。
どんなに血統的な背景が良くても、骨格が良く馬格が良くても、走れなければ意味はありません。
もともと、脚元に不安があった馬なので、そんなことを今さら言うなよというお話ではありますが。。。

今後の成長に期待するしかありません

まだ馬自身が子どもだという発言が育成牧場からは毎日のように届いていました。
まだ骨格形成なども子供なのだろうと考えて、今後の成長に期待したいです。

初勝利まで。。。カウントダウン

現在のJRAは、未勝利馬については結構厳しいルールが制定されています。
まず、(これは未勝利馬以外も同じだが)9着以下が3戦連続で続いたら2か月間の出生停止というルールがあります。
これにより、事実上、2桁着順が3回続けばほぼJRAでは出走できないと考えます。(何らかの理由があってそうなった場合は別ですが、2桁着順を3回続ける馬が2か月後に急に成績が良くなることはあまり考えられないから)
今までなら、出走奨励金目当てで勝てないまでも月に2回以上出走することで預託料を捻出することができたため、勝てなくてもコツコツ出走を重ねる馬が結構いましたが今はそれができないルールということになります。
走るからには3戦したら1戦は入着級の走りが必要です。

そして、8月末になると3歳未勝利戦が無くなります。
そうなると、3歳以上の未勝利馬がJRAで走るには格上挑戦で1勝クラス(旧500万下条件)で走るしかありません。
しかし、先ほどの3戦連続の2桁着順でスリーアウというトルールがありますから、格上でかつ無下に走らせて2か月出走停止になったら何をやっているのかわからなくなります。
また、条件戦のルールも今までのように獲得賞金条件によるレース、降級制度という名の、獲得賞金を夏から秋にかけて調整するというルールが撤廃されました。
シンプルに1勝(新馬・未勝利勝ち)している馬は1勝クラス2勝している馬は2勝クラスと勝鞍でクラスが決められ、降級制度が無くなりました。
仕組みの変更により入着もできない馬は、秋にはほとんどの調教師は2戦して2桁着順でおまけに内容が悪いと引退もしくは地方転出を馬主に告げます。
地方転出後については地方戦で2勝(条件によっては3勝)を一定期間で成績を残せば中央に1勝条件(獲得賞金によっては2~3勝条件)で、復帰できる道筋があります。
未勝利ではなく条件馬であれば、今は降級制度もなくなりましたから、2か月出走停止になっても3か月目にその条件戦に出走できます。
もちろん入着くらいしてくれないと賞金は稼げませんから、出走停止をくらってしまうようでは、非常によろしくありませんが未勝利馬のように出走するレースがどんどんなくなるというタイムリミットがなくなる分だけ、しっかり馬を作り込める余裕が出てきます。
なぜ2歳戦から3歳春までに調教師たちは目の色を変えて新馬戦に出すのかというと、こういう事情もあるからです。
素質はありそうだが、成長が遅く、じっくり育てたいけど。。。3歳8月をリミットと考えたらそろそろ出しておかないと。。。
という時期が今の時期です。(あけ3歳の1~2月)3月になると新馬戦そのものもなくなりますし、やはり新馬デビューはまず競走馬にとって第一の大きな関門ですね。
そして、新馬勝ち。新馬勝ちする馬としない馬で事後の成績は雲泥の差です。調教師の腕だけで新馬勝ちできるものではあいりませんが新馬勝ちという実績は大きなものです。
残念ながらミンナノヒーローについては軽度とはいえ今ここで故障を発症してしまったのは非常に痛いですね。新馬戦は出走すらできなさそうです。

仮に、今から1か月くらいで調教に戻れたとしても、調教が始められるのはほぼ3月から。そこからもう一度仕上げていってゲート試験、そして追切り、デビューできそうなのは、どんなに早くても4月か5月でしょう。
普通に考えたら、夏競馬が始まるあたりでやっと。。。という感じな気がします。
もちろん新馬戦はもうないので、未勝利戦デビューですが、同じ歳とはいえ、すでに競馬を何度か経験している馬に混じってデビューしなければいけません。それだけでも不利ですよね。
それでも、そこでアッサリ勝ち負けしてくれれば、まだまだ今後の成績に期待も持てますが、ここで大きな負けをくらってしまうとスリーアウトルールもあるので、次に使う条件を考えなければいけなくなります。
2戦目はまだフリーで動けますが、ここで大きく負けるようでは、スリーアウトが見えてきますから。自然と、悪くても8着以内に滑り込めそうな条件や相手が出る未勝利戦を探して出走することになります。
もし、5月にスリーアウトをくらうと、7月まで出走停止、、、ぎりぎり7~8月の1~2か月間は未勝利戦がありますが、そこで、走れたとしてもせいぜい3戦でしょう。ましてや、脚元に少し不安のある馬です。
短期間に3戦走ることもできないのではないかと思ってしまいます。
もしここで三連敗大敗でもしたら、次は9月か10月。未勝利戦はないので格上の1勝クラスに挑戦。。。未勝利戦で勝てなかった馬が1勝条件で勝てると考える調教師も少ないでしょう。
おそらくそうなる前に引退か地方転出を打診されます。打診されるとしたら5月のデビューしたとして、2戦目で大敗した場合です。となると、6月にはどうなるかが決まっています。
ようは、現在のところリミットはあと2戦か3戦と考えてもいいのです。

私は、この馬については、条件に合ったレースを走ることができればそれなりに走ってくれると思っていますし、うまくすれば初勝利は飾れると思っています。
しかし、走る場がなければデビューもできなくなるでしょう。
せめて未勝利戦があるうちにデビューしてくれればいいのですが。。。
もともと血統的背景からは芝よりダートですし、産まれが遅いというのもあるので3歳より4歳、芝よりダートなので、3歳のうちに1勝できてしまえば4歳になったらダートの条件戦で、息長く活躍してくれそうと思って出資しました。
ただこの大前提はそれなりの期間のうちにデビューを果たし、何度か入着したうえで初勝利を飾るというのが大前提でした。このデビューから入着を繰り返し。。。気づいたら未勝利戦を脱出を、のんびりやっている時間が無くなってきたということで、かなり大きなマイナスになったなと。そう感じています。
しかし、懸念があるままで、強い調教もできないでしょうし、レースなど出すわけにもいかないでしょう。
ここはしっかりと足元を固めて、無事デビューにこぎつけてほしいものです。

Share / Subscribe
Facebook Likes
Tweets
Hatena Bookmarks
当サイトに掲載している一口馬主競走馬の近況情報につきましては、ローレルクラブ様より転載の許可をいただき転載させていただいております。

フォロー・チャンネル登録よろしくお願いします