日曜日の静寂

静かに。そして、強く生きていきたい。一口馬主とFXと。

イエヴァンポルッカ

イエヴァンポルッカ

イエヴァンポルッカ競走馬データ

馬名:イエヴァンポルッカ(Ievan Polkka)

馬名の由来:フィンランドのポルカ

父:キズナ
母:クインポルカ

募集総額:1,760万円

クラブ:サラブレッドクラブライオン

Screenshot

イエヴァンポルッカ-一口馬主DB

イエヴァンポルッカ~一口馬主DB詳細ページ~

Screenshot

イエヴァンポルッカ-netkeiba.com

イエヴァンポルッカ~netkeiba.com詳細ページ~

血統診断

【イエヴァンポルッカ】(牡)~投資のための血統診断~クインポルカ19-サラブレッドクラブライオン

キズナ産駒のイエヴァンポルッカ。
血統診断としては母系の勝ち上がりは非常に優秀だが総合評価は勝ち上がりがいいとはいえない。
総合評価のサンプル頭数が少ないのなら気にもしないのだが、83頭のサンプル馬がいてのこの勝ち上がり率は血統的な相性が良くないということなのかもしれない。

相性が良くなさそうなことを加味したうえで、その中でも活躍馬はダートもしくはキズナ産駒である場合に活躍馬が出ている。
当馬はキズナ産駒であることと、所属予定の伊藤圭三厩舎が、ダートで実績のある厩舎だ。おそらくクラブサイドもダート志向を強めに持っているのではないかと考えられる。
馬体の方はダート馬としては大きいとは言えないながらも、バランスが取れてまとまっている。トモっぱりが素晴らしく。小さい時から大きなトモをしていた。

そして、驚きなのはこの募集時の写真を見てもらってもわかる通り、どう見ても鹿毛なのだが、登録上は芦毛なのである。この母の子は結構この種の毛色が多いのが面白い。
成長して来たらいずれ白くなってくるのだろうか。

そして、私の中ではサラブレッドクラブライオンの募集馬ラインナップの中ではこのイエヴァンポルッカの評価は3番手の評価だった。
理由は少し胴の寸が詰まって見えること、キズナという新しい種牡馬の評価がまだまだ未定なこと、そして、総合評価がそこまで良くないことから、他に2頭上位評価の馬がいた。
19年度産駒については、ローレルクラブで1頭、シルクホースクラブで2頭(この時点では。後に1頭キャンセル募集で当選して総勢3頭になった)だったので、ライオンで2頭だと総勢5頭で少し陣容としては寂しい。
各年度7~8頭程度にはしていきたかったので、ライオンではもう1頭、当イエヴァンポルッカは入れておきたいところだった。

そんなこんなで出資を決めた。

クラブ募集馬で一番人気

私はサラブレッドクラブライオン19産駒募集開始当日に、全ての出資希望馬に出資申し込みをした。
あまり人気や周りの意見に振り回されたくないからだ。
また、サラブレッドクラブライオンの2019年度産駒募集は、早いうちの申し込みでディスカウントがあったので、それを利用するためでもあった。
周辺の人気などは全くわからなかった。

ほどなくしてクラブより人気馬の発表があった。
今回私が出資申し込みした馬は2頭ラインナップに入っていた。
そのうちの1頭がこのイエヴァンポルッカだったが、クラブ内では断然の人気1位とのこと。
見栄えのする馬体をしていたから当然といえば当然か。

やわらかい?

のっけからのクラブレポートにはしなやかさがあるとのコメント。
ただこの時期はまだ募集中の時期だから、レポート内容はある程度のセールストークも混じっていることを考えておかなければいけない。
いままで、しなやかややわらかいというコメントはそれでも見たことがなかったので他馬と比べたらやわらかい体質なのは間違いなさそうだった。

15-15

1歳の12月には坂路調教で15-15が始まった。
15-15は、本州移動となる判断基準タイムの一つ。
1歳の時点で15-15をできているというのは、早期のデビューを意識させるものとなった。

さすがに1歳馬のような体つきだが、トモの張りは目を見張るものがある。
また、実はこの毛色にして芦毛なのだ。

2歳の2月には、調教を1段上の調教メニューとしたと報告があった。
まだまだ、体も小さく、冬毛も残っていたので見栄えがするほどでもない。

しかし、パンパンに張ったトモは、冬毛が残っていても目立つ。
これなら結構いいところまで行くんじゃないかと意識し始めたころだった。

引き締まる。馬体。

4月。
仕上がりの早い同級生たちはゲート試験も合格し6月から始まる新馬戦に備えて一旦リフレッシュ放牧と言ったところでもある。
イエヴァンポルッカはそこまで早かったわけではないが、それでも十分2歳の夏までにはデビューできそうな進度だった。

育成からのコメントとしては柔軟性に富むコメントが増えてきていた。
そして、4月末に本州へ移動が決まった。
馬体写真を見ると身が引き締まり小ぶりだが、前駆、後肢ともに、パンパンに張っている。
柔らかさがあるということで、今後の活躍を予見させる。

本州へ移動が決まったことで募集申し込みも終了。ここからのコメントはセールストークが一切なくなっていくのだ。

パターン通りの入厩・ゲート試験

JRAのデビューまでのサイクルにはいくつかパターンがある。
デビューを控えた2歳馬のパターンは大別して2つある。
1つが、初入厩からゲート試験を受け合格後一旦リフレッシュ放牧というパターン。
もう一つが、初入厩から即ゲート試験、そのまま在厩でデビューまで進めるパターンだ。
もちろん、一旦放牧に出すよりそのまま進めてもらってデビューしてもらえる方が早いし出資者としてはうれしいのは当然だが、ほとんどの場合、前者の一旦リフレッシュ放牧を挟む。
環境に慣れさせることとゲート試験に合格しておいて放牧、次はデビューにつなげるために育成牧場で再度育成に入る。

イエヴァンポルッカは前者の一旦リフレッシュを挟むパターンだったが、その中でも体質的に強い馬じゃないとできないパターンのものだった。
それは、入厩から1週間程度トレセンで調教し、軽く追い切った後にゲート試験そ、して合格後1本強い調教をしてからリフレッシュ放牧という王道パターンだ。
トレセンから牧場への移動前に一本強い調教をすることで、現状の馬の力量や位置づけを測ることができる。また、外厩でどこに重点を置いて調教してほしいか育成場に対して指示ができる。
イエヴァンポルッカについては強めの一本は、ウッドチップコースで三頭併せ真ん中、終い13.5秒でまとめるという、実践的な強い追い切りをしっかりこなして放牧へと向かった。

デビューに向けて…!

6月は育成場でビッチリと乗りこみ。

疲れや脚元のモヤ付き、ソエ、気性の問題など一切なく、順調に乗りこみを続けていた。

体つきが随分と大人びてきた。
6月いっぱいをもってトレセンへ再入厩。デビューに向けトレセンで調教を積むこととなった。

このあたりから調教師のコメントもずいぶん変わってきて、この馬、いけるかも?という期待が高まってきた。

芝でデビュー?

出資者もクラブサイドも誤算だった可能性が大いにあるのが、調教師が芝で卸したい(新馬デビューさせたい)と言ったことだろう。
伊藤圭三調教師はダートで有名な調教師で、イエヴァンポルッカの姉のトリッチトラッチも伊藤厩舎でかつダート血統(父:ゴールドアリュール)で、その血統や志向通りにダート戦で2勝しているお馬さんだ。
イエヴァンポルッカの父キズナについても、産駒がダートもよく走る種牡馬なので、イエヴァンポルッカ陣営も当初はダートへの適性を考えていたはずだ。
しかし、伊藤調教師はその体の柔らかさやフットワークなどを見て、芝への適応力があると判断し、デビュー戦は芝で行きたいという意向だった。
誤算には良い誤算と悪い誤算があると思うが、この誤算の良し悪しはレース結果を見てからだろう。

デビューを迎え・・・

8月8日函館競馬場、芝1800m新馬戦でデビューすることとなった。
トレセンへ入厩してから約1ヵ月、同入を意識した併せ調教をたくさん積んできた感がある。
最初のうちは併せる相手に先行からの同入。回数を重ねるごとに、先行が追走となり同入。
競馬を徐々に覚えてきている感じがある。

ここまでの私の出資馬ラインナップでは育成面も含めて最も順調にデビューまでを過ごした馬の一頭だろう。仕上がり不足とか、育成が足りないとかそういったことが無いだろうというのはしっかりわかる。
逆に言えばこれで走らなければダメかもしれない。。。と思わせるほど充実した育成を重ねてきていた。

当日は2番人気。
一頭飛びぬけた人気の他クラブの馬がいて、そちらは血統よし、騎手よし、調教よしの三拍子がそろっているということで、断然の人気になっていた。
新馬戦というのはすべての馬が初めての出走ということなので、なかなか断然人気というのは無いのだが、、、逆に言えば相当の力量なのかもしれない。
今回のイエヴァンポルッカについてはよくて連対、掲示板圏内なら良しというところかと思ってみていた。

結果は掲示板圏内の5着。

レースは先行しそこから押しきりそうな勢いだったが最後の直線で伸び脚を書いた格好になった。
ただ、断然一番人気の馬には先着した。向こうは億に近い募集価格なので新馬戦で掲示板を外したのは相当叩かれていた。
かたや1つしか着順が違わないイエヴァンポルッカの方は、募集価格が安価な部類というのもあって、これだけ走れば十分、将来の勝ち上がりに目途が立っているなど、賞賛のコメントが多かった。
レースとしては確かにいろんな不利や距離適性、芝であることなど、勝てなかった理由もたくさんあるということで次戦に大きな期待ができるというコメントもたくさん目にした。
確かに5着とはいえ、次につながりそうなそんな気配もあったこと、距離的にもうちょっと短くすれば現状でも勝ち上がれる感じがしたこと、今回は太目感もあったなど、まだまだこれ以上の成績を残せそうなそんな感じがあった。
高額馬だと、新馬戦で勝てないと終わった感じがしてしまいがちなのだが、当馬は2000万を切る適正な募集価格。
だから、新馬戦掲示板入り、先がありそうなゴールをしているので勝ち上がりの目途を考えると将来性十分という内容だ。

また、レース後の調教師のコメントは、

スタートも問題なく、スッと前に付けてセンスの良さを見せてくれましたし、スムーズなレースができたと思います。スローペースでしたので、抜け出してこれるかなと見ていましたが、もうひと伸びを欠いてしまいました。大野は『雰囲気は良かったですし、上手に走ってくれました。最後は詰めが甘くなりましたが、これからトモがしっかりとしてくれば変わると思いますし、上積みも期待できると思います』と言っていました。初戦から期待を持っていただけに、申し訳なく思っていますが、内容自体は悪くなかったですし、悲観する結果ではありません。今後に向けて変わり身が期待できると思います。続戦したい気持ちもありますが、馬の状態をよく確認したうえでご相談させてください

相当前向きなコメントで締めくくられた。
続戦についても、柔らかさがあることからも可能なのだろうと思わせるコメントが並んだ。
ちなみにイエヴァンより下でゴールした断然一番人気の馬は連闘で未勝利戦に挑みしっかり勝ちきっている。当新馬戦はレベルが高かったと言えるのかもしれない。

中一週で再チャレンジ!

ほどなく次戦の予定がクラブより報告された。
次戦は8月22日の芝1500m戦とのこと。
新馬戦を踏まえて距離短縮して挑むとのこと。
寸が詰まった体系をしていると思っていたので、マイル前後は合うのかもしれない。

わたしにしてみると、ロンコーネにしても、ラヴォラーレにしても、ミンナノヒーローにしても、ずいぶんソエで出走ローテーションが読めない馬が多かった。
勝ち上がる馬は大体ソエに苦しんでいるラインナップで、初めてと言っていいほど、走った後にソエっぽいものが出なかったお馬さんだ。
なので、中一週ではあるけど、その間に強い調教も行っていて、ずいぶん育成に困らない馬だ。
また柔らかさアピールは今も健在で、体が柔らかいからいいと常々調教師が言っているよな状態だ。

そして、8月22日。

パドック解説でも1番手評価をもらっていた。
後ろ足の開きが素晴らしい。本当に柔らかいのだろう。
今にして思えば、だからこそあの直線での切れ味があるのだろう

また、人気になっている馬はなぜか未出走馬が当未勝利戦に出てきていること、前走は1600m戦で敗退している馬が多く、イエヴァンポルッカのように300m近くも短縮してきた馬はあまり見当たらない。
要は、この距離に対しての適正はいまだわからないのがイエヴァンポルッカだった。
未出走馬がなぜこの時期に未勝利戦にあえて出てきたのか。。。調教師がトップトレーナーということもあり、それでも人気をしていた。
実はこの未勝利戦は大きなチャンスだったと持っていた。距離も1500mとマイルでもないし、スプリントでもない中途半端な距離だし、マイルでまけて100m短縮の当レースに出走してきたような馬が多そうなのでイエヴァンにマイルの適性があるなら負けないだろうと思っていた。

レースは、スタートで左右の馬にもまれて後ろに引かざるを得なくなった。どうやらあまり行き脚はつかないタイプのようだ。
調教師、騎手の想定では前目に付けて押し切るような競馬を理想としていたようだ。
なので、レース後の関係者コメントは少し不満が残っているようなコメントだった。

後段に付けたイエヴァンポルッカはそのまま後方に位置したまま最終コーナーへと向かう。
しかし、後ろに付けてしまったため、内枠スタートだったのに最後の直線に向いたときは大外を回っている。
ほとんど最後方だった。
正直、【こりゃダメだ。。。】と思った。最終コーナーを回った時点でどれだけ差があったのだろうか、1F以上は差があったと思う。
直線が短い函館コースだから、もう残り距離も少ない。
しかし、光芒一閃。直線向いてからのイエヴァンポルッカの脚色はほかの馬とは別次元だった。
一気にごぼう抜きしてゴール時点では2着馬に1馬身の差をつけてゴール。
驚きの勝利となった。

単勝人気としては3番人気なので単穴というところなので、勝ちの可能性は大いにあるという事前評価を受けているのだが、なにせ、1500m戦で大外を回って直線に向いた時点でほぼ最後方という状態だった。これは普通は追い込んでこれない。
本当にもう一度書くが光芒一閃という言葉がぴったりだっただろう。

しかし、それにしても強い勝ち方だったという印象しかない。

次戦は重賞チャレンジ

2歳の夏までに勝てると、一旦オープンクラスとなる。
なぜなら、まだ1勝Cレースが登場していない時期だからだ。
自身の出資馬で初めてオープンクラスと名乗れた馬となった。
もちろんほどなくしてまずは1勝Cに落ちてしまうが。

次戦は10月のサウジアラビアロイヤルカップに向かうとクラブから報告があった。
この時期の2歳戦は先述の通り条件戦はあってないようなものだし、よく似た条件の重賞が各競馬場で開催されている時期だ。
1200~1800m以内のレースでなおかつ芝の重賞レース。これはたくさんあるのだ。
距離適性的には、中距離以下が現状ではどんぴしゃのイエヴァンポルッカはどのレースも選びやすいわけだが、サウジRCを次戦とすることになった。おそらく現状では一番ベターなレース選択だと思う。
これは、今から短期の放牧に出せるだけの時間がとれること、朝日杯FSを大目標と設定した場合、サウジRCの成績によっては、11月のデイリー杯へ向かわせることもできる期間があり、サウジ、デイリー杯の成績次第で朝日杯FSという大目標が視野に入りつつ、非常にゆったりとしたローテーションが組める日程のレースだ。さらには、芝の重賞での成績を鑑み、ダート戦へチャレンジすることになったとしても12月の地方交流重賞2歳優駿へと向かえるだけのスケジュールが取れる。
おまけにサウジRCは来年のNHKマイルカップと同じコースの東京1600mだ。一度経験させておく必要もあるコースであり、まさに最適なレースだろう。

レース後はすぐに短期放牧に出た。
しかし、やはり体質的には強いのだろう。数日の休暇ですぐに乗りこみを再開したとの報告が来た。
こうやって地道な育成の積み重ねで強くなっていくのだろう。

脚元

順調に残り込み重ねていると思った矢先、クラブからの報告で脚元の腫れについて発表があった。
エコー検査でも屈腱炎の症状はみられず、疲れの範疇であろうと獣医師が判断しているということだった。
ただ、一旦重賞へのチャレンジは白紙となった。

そして、その後、熱や腫れが引いたそうで騎乗調教を再開していたそうだが再度少し腫れが出てきたことで一旦騎乗調教を取りやめた。
また、血の巡りが激しくなっていると獣医師の判断があり、ここは大事を取ってしっかり休めることとなった。

まだ当初目標の重賞まで1か月近くはあるのだが、ここは無理せず一旦脚元の不安を払しょくしておくべきだろう。

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